生まれたばかりの子どもとの時間を大切にするために育休は取りたい!
でも仕事を休むのは不安……。
育児給付金だけだと収入が減ってしまって心配……。
そんなことを考えていませんか?
実は、育休中でも短時間仕事をして、収入を上乗せすることは可能です。
育休中に短時間の仕事を行うスタイルは、「半育休」と呼ばれています。
育休で休みを取ることができる上に、仕事もできて収入が増える、まさに理想のシステムだ!
そんな風に思いがちですが、半育休を実際に取得した結果、良いところも悪いところも見えてきました。
私は9ヶ月間の半育休を取得し、現在4ヶ月目です。
一卵性の双子の男の子がおり、同じく育休中の妻と一緒に子育てに励んでいます。
この記事では、半育休生活の中でわかった
- 半育休のメリット
- 半育休のデメリット
- 育児と仕事を両立するための最低条件
について解説しています。
あなたに半育休という働き方が向いているか、また取得するためには何をしたら良いかの参考になればと思います…!
「そもそも半育休ってどんなシステム?」
という方は、以下の記事で半育休を詳しく解説していますので、先にこちらを読んでいただくのがオススメです!
半育休のメリット
半育休を取得するメリットには、こんな点が挙げられます。
- 育児休暇給付金以外の収入を得られる
- 家庭以外のコミュニケーションの場を持てる
- 仕事力の維持につながる
- 仕事の引き継ぎが簡単
それぞれについて、説明します!
育児休暇給付金以外の収入を得られる
育休中に仕事をしない場合は育休給付金のみとなり、賃金月額の67%(生後半年以降は50%)支給されます。
一方、育休中に仕事をする場合は、育休給付金と給与を合わせて、賃金月額の80%まで受け取ることができます。
例えば、あなたの賃金月額が40万円だとすると、仕事をしない場合は26万8000円もらえますが、仕事をする場合は最大32万円受給。
5万2000円分収入を増やすことができます。
結構大きな違いですよね!
「賃金月額って何?」
「毎月の給料とどう違うの?」
そんな疑問を感じた方は、以下の記事で説明していますので、ご参照ください。
育休給付金ですが、なかなか振り込まれなくて困っている方が多いようです。
私は2ヶ月ごとに給付金が振り込まれていますが、妻は1月に出産してから7月現在まで、一度も振り込まれていません……
住宅ローンや光熱費、カードの引き落としなど毎月支払うものがあるので、早く振り込んでもらわないと困りますよね。
給与は遅くとも翌月には振り込まれるはずなので、給付金の振り込みが遅くて支払いできないリスクの回避にも繋がります。
家庭以外でコミュニケーションの場を持てる
育児は孤独になりやすいと感じます。
赤ちゃん中心の生活を送っていると、家庭以外でのコミュニケーションがどうしても減ってしまいます。
気づいたら全然大人との会話をしていなかった…なんてこともあると思います。
それに、最近はコロナもあってなかなか友人とも会いにくい状況が続いていますよね。
仕事をすることで、育児から一定時間離れて社会とつながることができ、リフレッシュになるかもしれません!
私はたまに仕事をして、会議等で同僚と話すことが息抜きできる貴重な時間となっています。
同僚や上司と関係が築けていれば、育児の悩みを聞いてもらえる機会にもなるかもしれません。
仕事力の維持につながる
育休期間中、何も仕事をしないと仕事の内容を忘れてしまうのではないかという不安がありますよね。
少しでも業務にかかわることで、仕事を忘れる不安が軽減されました。
仕事を継続していることで、育休からの復帰もしやすいかもしれません。
仕事の引き継ぎが簡単
育休期間中は全く仕事をしない場合は、全ての担当職務を引き継がなければいけませんよね。
半育休の場合は一部の仕事は続けられるので、引き継ぎしなければいけない仕事を減らせます。
私の場合、育休を希望したのは育休開始希望日の2週間前とかなり急なスケジュールでした。
にもかかわらず、希望通りの日から育休をスタートできたのは、一部の仕事は育休中も行うことにしたおかげです。
同僚に引き継ぎにくい仕事や、引き継ぎに時間の掛かる仕事は育休中も継続するのも一つの手だと思います。
半育休のデメリット
実質タダ働きになる可能性もある
仕事するのに、タダ働きになるなんておかしい!
そう思うかもしれませんが、本当のことです。
個人的には、半育休の最大の落とし穴だと思っています。
仕事をすることによって収入が増えますが、どんなに働いても受給できる金額は賃金月額の80%まで。
仕事によって増える収入は、最大で生後半年までは賃金月額の13%、生後半年~1年までは30%です。
これを超える分の仕事をした場合は、仕事による収入+育休給付金の合計が賃金月額の80%となるように、育休給付金が減額されてしまいます。
つまり、一定以上仕事をすると収入が増えなくなる、実質タダ働きになってしまうのです。
収入が増えるどころか、仕事をすることにより徴収される所得税だけが増えて、手取りが減ってしまうかもしれません。
ルールを守らないと育児休暇給付金が支給されない
前記事でも紹介していますが、育休中に仕事するためにはルールを守る必要があります。
- 育休期間中に就業している日数が1ヶ月あたり10日(10日を超える場合は80時間)以下でなければならない
- 育休開始前の1ヶ月の賃金の80%未満の勤務でなければならない
- 恒常的・定期的に就労する場合は、育児休業にならない
これらのルールを守らないと、育休給付金が支給されなくなってしまいます。
賃金月額の80%どころか、収入を大幅に減らしてしまう可能性があるので、働き方には要注意です!
私は半育休を始める前に会社の人事と働き方について入念に調整し、ルールに収まっているか確認しました。
自分では大丈夫!
と思っていても、気付かずにルール違反していると大変なので、事前に人事や上司と入念に確認することをオススメします!
育児と仕事がともに中途半端になる可能性がある
育休はあくまでも育児に向き合うための時間ですよね。
仕事する時間が長いと、結局育児をできない時間が増えてしまい、何のために育休を取得したのかわからなくなってしまいます。
かと言って仕事をする時間が短いと、中途半端な業務になってしまうことになります。
私自身、育児と仕事をどう両立させるか、非常に頭を悩ませました……。
労働時間の捻出に苦労する
もともと半育休の制限いっぱいの月80時間を目安として在宅勤務出来ればと考えていました。
1日8時間働くとすると、1ヶ月に10日勤務。1ヶ月の3分の1は仕事しないといけないので、育児に関われない時間がかなり長くなってしまいます。
実際やってみると、妻に大幅な負担がかかってしまい、月30時間程度の業務に減らしてもらいました。
また、いざ仕事をしようも思っても、子どもたちと妻のことが気になってしまい、あまり業務に集中できず。
その結果朝と夜の、子どもたちが寝ている時間を中心に仕事をすることにしました。
育児中で寝不足の日々。
体に鞭を打ちながら仕事をしています。
打ち合わせ時間に振り回される
自分の業務を朝夜中心にしても、打ち合わせは日中に入ってくるため、その予定にも振り回されました。
例えば、毎日子どもたちをお風呂に入れている時間に、打ち合わせが入ってしまったことがありました。
我が家は双子ということもあり、妻と協力しないと大変です。
結局打ち合わせ後にお風呂に入れることにしましたが、リズムが崩れたためか子どもたちは大グズり。
育児と仕事、どちらを中心にしたら良いのか、葛藤しました。
同僚とのギャップに悩む
一方、仕事においても中途半端な立場となってしまったように感じました。
育児中心の生活をしていて毎日働けない私と、毎日バリバリ働いている同僚。
仕事に対するモチベーションも、立場も大きく変わります。
プロジェクトに参画しているものの、私の稼働率の低さから浮いた存在となってしまっている気がします。
育休開始から3ヶ月以上経った今でも、何が正解なのか悩んでいます。
私よりももっとうまく育児と仕事を両立することはできるとは思いますが、中途半端になるのを防ぐのは、かなり難しいと感じています。
できる業務・職務が限られる
先に紹介した半育休のルールにあるように、恒常的・定期的な就労は認められていません。
そのため、毎週同じ日時に行われる会議に参加する、といったことはできません。
私が感じたのは、納期がしっかりと決まっている仕事や、自分に責任が重くかかる仕事は半育休中には向いていないということです。
あくまでも育児中心なので、このような仕事を引き受けてしまうと過度の負荷がかかってしまいがちですし、迷惑をかけてしまう可能性もあります。
何が育休中でもできる仕事か、吟味する必要があると思います。
育児と仕事を両立するための条件
半育休って収入が増えるのは魅力だけど、育児しながら仕事するのは大変そう………。
そう感じませんでしたか?
実際に半育休を経験しましたが、育児と仕事を両立するためには、少なくとも2つの条件があると思います。
それは、
- 在宅勤務(テレワーク)ができること
- パートナーと育児分担の協力関係を築けること
半育休を行うためには、育児と仕事のバランスをとれるように家族や会社としっかりと話し合うことが大切です。
半育休を取得するか検討する上で、参考になればうれしいです。
コメント